村長行政報告要旨 議会12月定例会議 2023年度
新たな災害応援等協定の締結
10月3日、県内12町村と秋田県町村会において、災害発生初動時に被災町村に対する円滑な相互応援活動を可能とする「災害発生時における秋田県内町村間の緊急相互応援活動に関する協定」を締結しました。
11月22日には、株式会社秋田放送と「地域防災パートナーシップ協定」を締結し、災害時に被災自治体の立場で伝えたい情報を円滑に伝えることが可能となるほか、平常時においても防災に関する普及啓発に役立つものと考えています。
中央要望会
11月9日・10日、村と議会の合同で中央要望会を実施しています。国会議員及び国土交通省・総務省・財務省の幹部職員を訪問し、地方交付税の拡充など村の行財政、地方創生、成瀬ダム事業の早期完成に関する要望を行ってまいりました。
全国町村長大会
11月15日、東京都渋谷区NHKホールにおいて、全国町村長大会が開催され出席してまいりました。大会には、全国926の町村長、都道府県町村会関係者及び来賓の岸田内閣総理大臣、額賀衆議院議長、長浜参議院副議長、鈴木総務大臣、河野デジタル田園都市国家構想担当大臣、茂木自由民主党幹事長、渡部全国町村議会議長会会長など約1500名が出席しました。
本年度の大会では、政府に対する緊急決議1件、特別決議3件、通常要望35項目、重点要望13項目をそれぞれ採択しています。
令和6年度当初予算
令和6年度当初予算は、DX・GXの推進、こども・子育て政策の強化、地方への人の流れの強化等に向けて、引き続き国・県の施策等と連動して取り組んでまいります。
また、令和3年度から施行している第5次東成瀬村総合計画の4年度目となり、目標達成に向け、令和5年度までに実施している事業の検証と課題の明確化を図り、予算編成に反映させていくと同時に、人口規模が縮小しつつある現状に照らし、既存事業の在り方を検討してまいります。
職員採用試験
本年度は、一般行政職については、1回目の採用試験に応募はなく、2回目及び3回目の採用試験には1名ずつの応募がありましたが、どちらも合格には至りませんでした。
看護師及び単労職については、それぞれ1名の応募があり、ともに合格しています。
秋田県・市町村協働政策会議
11月22日、令和5年度第2回秋田県・市町村協働政策会議総会が開催されました。総会では、秋田県から「少子化の克服に向けた更なる取組」と「ツキノワグマによる被害防止対策の強化」について提案されました。
少子化対策としては、大学卒業者等、若者や女性の定着・回帰につながる取組や県内一律で子ども医療費助成を実施するため対象を高校生まで拡大すること、地域おこし協力隊の任用及び定着の促進等に向けた取組などに県と市町村が一体となって取り組むことが承認されました。
また、ツキノワグマによる被害防止対策としては、国の制度を活用して鳥獣被害対策実施隊員の活動体制の充実や処遇改善を図ること、県のクマ出没情報マップシステムの活用による迅速な情報提供について承認されました。
7月の大雨災害に関する被災自治体への応援
7月の大雨により被災した自治体への応援について、秋田県からの要請に基づき、8月1日から3日にかけて秋田市へ職員2名を延べ6日間派遣して対応したところです。また、10月10日から13日にかけては、五城目町へ職員1名を延べ4日間追加で派遣し、被災自治体への応援協力を行っています。
応援クーポン券
7月に交付した応援クーポン券の当初交付分は、11月末現在で約77%の利用率となっています。引き続き周知を図りながら、村内の消費拡大に努めてまいります。
また、国より物価高騰の影響を受けた生活者や事業者を引き続き支援する重点支援地方交付金の追加配分が決定し、村では交付金に村単分を上乗せし、1人当たり1万円分の応援クーポン券を追加交付することとしました。
共創モデル実証プロジェクト
過疎化が著しく進む本村において、持続可能な地域公共交通の運営や維持を目指すため、銀河ソフトウェア株式会社が実施主体、本村及びなるテックなどが構成メンバーとなり、国土交通省が公募する補助事業の採択に向け申請を行っています。
この事業は、地域公共交通に付随する様々な課題に対し、知見やノウハウを持った人材、多様な関係者との共創を図る人材を育成するものであります。
ふるさと納税
ふるさと納税の状況は、11月末現在で2085件、1625万1000円の寄附があり、前年度同期に対し、件数で460件、金額で309万8000円の増となっています。
移住定住住宅
移住定住住宅建築工事は順調に進捗しており、11月20日から入居者の募集を開始しています。募集期間は12月15日までとしており、12月下旬には入居者を決定したいと考えています。
工事が全て完了し、実際に入居できるのは2月1日となる見込みです。
東成瀬テックソリューションズ株式会社
11月24日、山村開発センターにおいて、第2回定時株主総会が開催されました。第2期決算の承認、本店所在地の変更、新規事業創出に伴う事業目的の追加について提案され、全て承認されています。
第2期決算では、純利益が約8万円の黒字となりました。本店所在地については、会社設立当初、農村交流センターに定めていましたが、現在事務所が置かれている山村開発センターに変更し、新規事業として「化粧品の製造販売」を事業目的に追加するものでした。来年2月には新たに5名の採用が内定しているとのことです。
また、田子内地区の社宅建築も無事に完成し、現在6名が入居しているとの報告がありました。
村長タウンミーティング
11月29日、地域交流センターゆるるんにおいて、有志グループである丸太組の皆さんと「住み続けたいと思える村へ」というテーマでタウンミーティングを行いました。
地域イベントの開催や自然環境の活用、遊休農地や雪対策など村の課題解決に向けた多くの提案を頂きました。今後の村政運営の参考にさせていただきたいと考えています。
秋田栗駒リゾート株式会社
栗駒山荘は、11月5日で今シーズンの営業を終了しました。前年比で売り上げ、利用者数とも約7%落ち込む結果となっています。
ホテルブランは、9月、10月も従業員不足により、栗駒山荘へ人員を集約したことにより、4月から引き続き、レストランや一般の宿泊を休止し、日帰り入浴と予約制の宴会のみの営業を行っておりましたが、11月からは日帰りの宴会、仕出し等通常営業を再開し、ダム工事関係者の11月退去にあわせ、12月からは通常の宿泊予約を開始しています。
また、今年10月でやまゆり温泉が10周年を迎えたことから10周年記念として特別入浴券を12月末まで販売しています。
ジュネス栗駒スキー場は、12月8日に安全祈願祭、16日にプレオープン、23日にグランドオープンの日程で準備を進めています。
EV充電設備
エネチェンジ株式会社が国の補助金を活用し、役場本庁舎とホテルブランへEV充電設備をそれぞれ2台設置し、10月に供用を開始しています。
来年度は栗駒山荘へ2台設置する予定であり、引き続き、時代に対応したインフラ整備に努めるとともに、EV自動車の導入促進を図ってまいります。
インバウンドの誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツの造成
観光庁が公募した「インバウンドの地方誘客や消費拡大に向けた観光コンテンツ造成事業」に村観光物産協会が応募し、採択となりました。
豪雪地を逆手に取った「冬の仙人修行」というテーマのもと、湯沢市との広域連携で雪を楽しむ周遊モデルコースの造成を目指しています。今回のターゲットは在日台湾人向けで、来年1月中旬の実施へ向けて関係団体と調整を図りながら準備を進めているところです。
物価高騰対策事業
原油価格の高騰など物価高対策として、村では県の補助金を活用して低所得者の負担軽減を図ることを目的に、村民税非課税世帯に対し、1世帯当たり8000円の灯油購入券を配付する予定としています。また、介護施設及び保育所についても対策事業として本定例会議に予算を計上しています。
介護予防移送支援事業
今年度、介護予防を目的とした買物移送支援パイロット事業については、9月まで毎月1日2回のペースで実施しておりましたが、利用者に好評であることや冬の状況も調査したいため、来年3月まで延長して実施することとしています。
新型コロナウイルスワクチン接種
9月29日から新型コロナウイルスワクチンの秋接種を開始しており、年内には希望する方々への接種が終了するよう進めています。
今冬の雪対策
今冬の雪対策については、これまでの雪害や教訓を生かし大雪に警戒するとともに、村民の安全・安心のために万全の態勢で対応してまいります。
なお、今冬から村が主体的に雪対策事業を推進することとし、11月7日に
は各地区自主防災組織等関係者との打合せ会を開催し、各事業について協議を行っています。
皆瀬診療所への医師の派遣
皆瀬診療所の佐々木医師の退職に伴い、湯沢市雄勝郡医師会より皆瀬診療所への派遣依頼がありました。この要請を受け、診療所長と協議し、11月2日と12月7日の午後を休診とし、派遣することとしています。
その後、皆瀬診療所に後任の医師が着任する予定となり、医師の派遣も本日
で終了する見込みです。
消防防災関連
10月14日、仁郷山国有林内の狐狼化山付近で県内の方による山岳遭難が発生し、翌日、村遭難捜索救助隊により発見されています。
来年2月11日には、秋田県冬期防災訓練が本村田子内地区を会場に開催されることが決定しています。
水稲の作況
10月25日に国が発表した秋田県の作況指数は97で、昨年に続き「やや不良」となりました。今年は、7月下旬以降これまでにない高温多照が続き、稲の生育へ影響が出たものと思われます。
JAこまちの報告では、出荷契約数量に対して出荷は81.3%と昨年より少なくなっています。また、湯沢雄勝管内における一等米比率が68.8%と例年に比べて低くなりましたが、本村は91.3%と管内では高品質の出来秋となりました。
青果物等の状況
指定振興作物の生産状況ですが、夏秋トマトは猛暑による影響から花落ち等により、出荷量は減少したものの後半は過去に例を見ないほどの高単価に支えられ販売金額は前年を上回っています。リンドウは、猛暑の影響から品質劣化や病害が散見され、市況は高値で推移したものの出荷量の減少により、出荷量・販売金額ともに前年を下回りました。
クマの出没対策
今年度は村内で連日のようにクマの目撃情報が寄せられましたが、幸い、人身被害は発生していません。
村では、4月から5月末まで個体数調整捕獲、6月から11月末まで有害鳥獣捕獲の許可を受け、村鳥獣被害対策実施隊により、集落内の民家に近い場所を優先的に適切な捕獲等を実施してまいりました。
クマの目撃情報は、11月末時点で82件あり、鳥獣被害対策実施隊は延べ133人が出動しています。個体数調整捕獲数は4頭、有害鳥獣捕獲による捕獲頭数は、過去最多の16頭でした。
ジュネス栗駒カントリーパーク
カントリーパークの営業は11月7日に終了し、今シーズンのパークゴルフ場の利用者数は6219人で、前年と比較して235人の減となりました。
冬期交通対策
今冬の除雪については、11月17日に防災情報センターにおいて除雪会議を開催し、除雪事業計画に基づいて実施することを関係者で確認しています。
成瀬ダム事業関連
本体工事については、11月25日に堤体打設を完了しており、今年度の進捗率は約85%となっています。
令和5年度の成瀬ダム見学者数は10月末時点で3602人と、過去最高を更新しており、関心の高さが伺えます。中でも「アドベンチャーバスツアー」が好評で、見学者数のうちツアー参加者が967人を占めています。