村長行政報告要旨 議会6月定例会議 2021年度
1 新型コロナウイルス感染症関連について
県内における警戒レベルは5段階で、5月9日に秋田市がレベル4、秋田市以外はレベル3とそれぞれ1段階引き上げられております。特に5月の県内感染例は秋田市を中心に278例と急増し、5月末現在で758例となっております。
村では、4月26日に第3回、5月19日に第4回の対策本部会議を開催し、ワクチン接種への対応と地方創生臨時交付金事業の内容などについて協議を行っております。
村における最初のワクチン接種は75歳以上の方等を対象に5月10日から診療所、幸寿苑等の施設で行い、1回目は5月28日で終了しました。接種者は505人で、2回目は5月31日から始まっております。
次のワクチン接種は65歳から74歳までの方を対象に6月21日から行う予定とし、6月2日から予約を受け付けております。
これにより7月中には高齢者の方へのワクチン接種は終了する予定であり、ワクチンの供給状況によりますが、8月中には64歳以下の方に対する接種を開始できるよう準備を進めてまいります。
一方、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の地域経済対策分となる宿泊助成事業は、5月末現在で2701件、1059万9000円の利用となっております。事業は7月までとしておりますが、村内における宿泊施設の予約状況は好調とのことから、補助金を600万円追加する補正予算を計上させていただきました。
また、このほか8事業に約4000万円、県事業となる「新型コロナウイルス対策生活応援事業」に約787万円の補正予算を計上しておりますので、よろしくお願いいたします。
引き続き、県や関係団体と連携を密にし、ワクチン接種の円滑な実施と感染予防の徹底に努めてまいります。
2 みちのくコカ・コーラボトリング株式会社との協定の締結について
4月9日、みちのくコカ・コーラボトリング株式会社と「災害時における飲料の確保に関する協定」を締結しております。
みちのくコカ・コーラボトリングでは、突発的に発生する大規模な自然災害に対応するため、災害発生時、地域住民に対し飲料水を迅速に供給できる体制づくりに取り組んでおり、村としても災害物資の供給体制の充実強化を図る必要があることから、今回の協定締結に至りました。
内容は、村内において地震、風水害、その他の災害が発生、又は発生の恐れがある場合に、飲料の確保について協力を要請するものであります。
3 地域おこし協力隊関連について
今年度に着任する地域おこし協力隊は、3月定例会議の行政報告で6名になる見込みと申し上げておりましたが、4月に着任した隊員は4名で、1名は本人の都合により着任が遅れており、もう1名からは、残念ながら辞退の申出があり承認しました。
また、昨年度に着任した4名の隊員の方には、今年度も引き続き活動していただくこととしており、現在は8名の隊員が活動を行っております。
活動を通じて地域の方々と接する機会も多くなると思いますので、暖かい御支援と御協力をお願いいたします。
4 ふるさと納税関連について
ふるさと納税は、5月末現在で384件、251万5000円となっており、前年度に対し、件数で27件、金額で93万5000円の減となっております。
今後、返礼品を充実するなど対策を講じ、納税額の増加につながるよう努めてまいります。
5 第三セクター関連について
秋田栗駒リゾート株式会社の令和2年度の決算がまとまり、6月21日に株主総会を開催する予定となっております。
決算概要は、コロナ禍による宿泊、宴会の減少や営業自粛等により、厳しい状況となっているものの、村をはじめとする各種の支援策により、減収幅を圧縮することができました。
なお、令和3年度の営業状況は、県や村からの宿泊助成効果もあり、ホテルブラン・栗駒山荘ともに宿泊部門は好調であり、今後も誘客を図りながら、売上げの向上に努めてまいります。
また、栗駒山荘の大規模改修は、4月下旬に外壁等の工事を発注し、7月には一部客室等の本格的な工事に取り掛かるため、宿泊客の皆様には御迷惑をお掛けしますが、御理解をお願いいたします。
6 豪雪対策本部の廃止について
5月7日、第2回豪雪対策会議を開催し、今冬の豪雪の状況や本部の取組内容、住家や農業用施設の被害報告、自衛隊災害派遣活動等の振り返りを行い、昨年12月に設置した「豪雪対策本部」を同日で廃止しております。
今冬の豪雪は、一時「48豪雪」を超える状況となりましたが、地区代表者、消防、警察、村建設業協会及び社会福祉協議会など関係各位の御支援、そして何より村民の皆様の御協力により、無事乗り越えられたことに深く感謝申し上げます。
7 菅生田掵地内の火災について
5月1日、田子内菅生田掵地内で野焼きが原因とみられる火災が発生しました。広域消防及び消防団が出動して消火に当たり、周辺の立ち木への延焼を食い止め、無事に鎮火しました。
今後も、防災無線等により火災予防を呼びかけてまいります。
8 村消防訓練大会の中止について
消防団では、7月11日に「小型ポンプ操法の部」に限った村消防訓練大会の開催を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、2年連続の中止を決定したとの報告を受けました。
なお、全国消防操法大会、秋田県消防操法大会、8月の消防協会湯沢市雄勝郡支部訓練大会についても中止が決定しております。
9 検診事業について
6月下旬から予定しております各種検診事業は、昨年度同様に「3密」を避ける環境を整え、来場者の検温を行うなど感染予防対策を講じた上で実施いたします。住民の皆様には、安全な検診事業の実施に御理解と御協力をお願いいたします。
10 国民健康保険の運営状況について
国保改革により国民健康保険の運営が県に移管され、4年目に入りました。国保税については、国民健康保険運営協議会において、国保改革の動向をとらえながら、当面の間は税率を据え置くこととし、不足が生じた場合は、財政調整基金からの繰入れにより対応する方針を決定しております。
今年度の国保税についても、試算額が予算額を若干下回ったものの、基金繰入れにより所要額が確保できることから、協議会の方針どおり税率改正を行わず、据え置くこととしております。
11 簡易水道事業について
中部地区簡易水道事業の財源となる国庫補助金は、満額の内示となり、計画どおり事業が進ちょくしております。
工事関係では、主に岩井川旧国道線での水道管埋設工事、また、沼又水源改修工事及び浄水場の場内整備工事等の実施に向け、必要な手続を順次進めております。
地域住民の皆様には、交通規制などで御迷惑をおかけしますが、御理解と御協力をお願いいたします。
12 今春の稲作状況について
村内の稲作状況については、記録的な豪雪の影響で農作業の遅れが心配されましたが、雪消えが予想以上に早く、ほぼ例年並みに作業が進み、現在、田植作業は終盤を迎えております。
今年は、育苗センターの苗に「バカ苗病」の発生が見受けられたことから、県やJAから確認いただいたところですが、今後の稲の生育及び収量には大きな影響はないとの報告を受けております。
また、今年度は新たに、農事組合法人岩井川ファームが横手市の浅舞酒造株式会社と連携し、酒造好適米の「星あかり」を2ヘクタール作付けしました。この取組は、村の稲作農業において新たな可能性を模索する一歩になると期待しております。
今後は、梅雨の時期を迎えることから天候不順等による生育管理を注視するとともに、農業総合指導センターの巡回事業などで情報収集に努め、適宜農家へ情報提供を行ってまいります。
13 農業用施設雪害被害について
今冬の豪雪は、秋田県全域で農業用施設に甚大な被害をもたらしました。
本村においても被災した施設が多数確認され、JAや農業共済組合などと協力して被害調査を行ったところ、パイプハウスや畜舎などの農業用施設の被害は51件、被害額はおよそ5000万円となっております。
国、県及び村では、復旧に向けた補助事業並びに支援事業を整備し、いち早く農家の方々へ行き届くよう事務手続を進めております。
14 水と緑の森づくり税等林業関係事業について
秋田県水と緑の森づくり税を財源とするマツ林・ナラ林等景観向上事業では、滝ノ沢地区において、枯死したナラ林の伐倒処理を実施する予定です。
また、豊かな里山林整備事業では、ツキノワグマ等の野生動物がすむ可能性のある空間を排除し、人的被害の未然防止と景観向上等のため、平良地区の平野部との境界にある森林において、除伐・間伐・枝打ち・整理伐の施業を実施する予定となっております。
なお、県営治山事業については、狼沢の地すべり対策工事と肴沢地区の崩落予防工事は継続で実施され、今年度、新たに田子内一ノ沢地区の治山工事も始まりますので、該当地区住民の皆様の御協力をお願いいたします。
15 建設事業関連について
今年度の社会資本整備総合交付金事業については、例年の交付配分を相当上回る金額が内示されており、地区要望の実現や道路施設の新設改良をより一層促進してまいります。本定例会議に、関連予算を計上しておりますのでよろしくお願いいたします。
県発注工事については、災害防除工事として、国道342号・横手東成瀬線・仁郷大湯線において落石対策工事が実施されております。これにより、横手東成瀬線は全面通行止めとなっておりますが、秋ごろには解除される予定となっております。また、道路施設の長寿命化対策として、国道342号及び国道397号のスノーシェルター・スノーシェッドのメンテナンス工事も実施されております。
16 ジュネス栗駒カントリーパークについて
パークゴルフ場については、5月17日に国道397号の開通に併せ、オープンしております。昨年同様、新型コロナウイルス感染症対策に十分留意しながら運営してまいります。
17 成瀬ダム事業関連について
令和3年度の成瀬ダム事業予算は、232億3600万円で前年度対比0.99倍の伸びとなっております。
引き続き、新型コロナウイルス感染症対策を実施しながら、本体工事や国道342号の付替工事、林道付替工事等が継続して実施される予定となっております。
また、ダム本体の基礎掘削もほぼ終了し、今後の事業内容を概ね確定できたことから、事業費について精査した結果、コスト縮減の工夫をしてもなお、当初の堤体設計等に変更が生じたことや資材価格や労務単価の上昇等により、工期で2年、事業費で700億円の増額変更が必要になったとの報告がありました。(了)